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小児のアトピー性皮膚炎とは?原因・症状・治療法を小児科専門医が解説|しょうのこどもクリニック【神栖市】

  • 各診療科
2025/9/29 [Mon] 14:45 UPDATE

はじめに|小児の皮膚トラブルでお困りの保護者の方へ

アトピー性皮膚炎は、乳児期から小学生、高校生ごろまで続くこともある慢性的な皮膚疾患です。

かゆみや湿疹が繰り返されることで、睡眠や集中力にも影響が出るケースもあり、ご家族にとっても心配が尽きない疾患のひとつです。

この記事では、小児アトピー性皮膚炎の原因、症状、治療法、日常ケア、最近の注射薬の進歩について、小児科専門医の視点でわかりやすく解説します。




小児アトピー性皮膚炎とは?

アトピー性皮膚炎は、痒みのある湿疹を主な症状とした、良くなったり悪くなったりを繰り返す病気のことです。年齢により症状や現れる部位に違いがあります。

年齢別にみる特徴

乳児期:顔(特に両頬)、頭部に始まり首回り、体幹、四肢に広がっていく場合もあります。
幼少期:首回りや四肢の関節に症状が出やすい傾向があります。
思春期以降:顔や首回り、胸、上半身に症状が強く出る傾向があります。


アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の発症には、「体質的な要因」と「環境的な要因」の両方が関与しています。


<体質的な要因>
皮膚バリア機能の低下:角層の保水力が弱く、刺激物やアレルゲンが侵入しやすい
アトピー素因:本人またはご家族に喘息・アレルギー性鼻炎・アトピーの既往がある場合やアレルギー反応に関与するIgE抗体を作りやすい体質を持っていること


<環境的な要因>
ダニ・ハウスダスト・ペット・汗・ストレス・気候の変化など


診断基準

・痒みがあること
・アトピー性皮膚炎に特徴的な皮疹が認められ、左右の同じような場所に皮疹があらわれること
・慢性で繰り返し起こっていること(乳児では2か月以上、その他年齢では6か月以上)


小児アトピー性皮膚炎の治療法

治療の基本は、「スキンケア」「薬物療法」「悪化させる原因への対策」の組み合わせです。

1. スキンケア(保湿)

乾燥による悪化を防ぐため、スキンケアはアトピー性皮膚炎の治療のひとつとされます。

  • ✔ 入浴時には泡立てた石けんでやさしく洗い、こすらず洗い流す
  • ✔ タオルでやさしく水分をとり、すぐに保湿剤を塗布
  • ✔ 熱いお風呂は痒みが増すため、お風呂の温度は38~40℃が推奨
  • ✔ 刺激の少ない保湿剤を1日2回以上
  • ✔ 皮膚の状態や季節により保湿剤の種類を調整

✅ FTU(フィンガーチップユニット)で塗布量を確認
1FTU = チューブで処方されたお薬を大人の人差し指の指先から第1関節まで押し出した時の長さ(約0.5g)

これで大人の手のひら2枚分の面積に対応します
ローションは手のひらに出して1円玉大の大きさが上記に相当します
保湿剤やステロイド外用薬も、FTUを参考に「多すぎず少なすぎず」塗ることが重要です。

2. 薬物療法

小児アトピー性皮膚炎に対する主な外用薬、注射薬を図に示します。

ステロイド外用薬がアトピー性皮膚炎の標準的な治療薬となります。副作用を心配する方も多くいらっしゃいますが、適切に使用すれば安全に使用することができます。非ステロイド外用薬もステロイド外用薬と同様に皮膚の炎症を抑える働きがあります。

また長期間使用してもステロイド外用薬と異なり、皮膚が薄くなるといった副作用がないので使いやすい外用薬です。ただし、皮膚の炎症を抑える効果はステロイド外用薬の方が優れるため、皮膚の炎症が強い間は、ステロイド外用薬を使用し、一旦よくしてから、非ステロイド外用薬で良い状態を維持することに使うのに向いていると思います。

近年では、年少時にも使用可能なアトピー性皮膚炎治療のための注射薬が登場しています。
外用薬の治療だけでは十分にコントロールできない患者様に使用します。
小児はマル福の範囲内で実施可能となっています。詳しくは、当院でご相談ください。

※内服薬
主に抗ヒスタミン薬が該当します。
かゆみが強い場合に使用しますが、外用薬が治療の中心であり、あくまでも痒みが強い間の補助的な治療薬です。




日常生活で気をつけるポイント

治療と同じくらい大切なのが、毎日の生活習慣とスキンケアです。

衣類・生活環境

✔ 綿素材のやわらかい衣類を着せる(化繊・ウールは避ける)
✔ ふとんやシーツ、枕カバーなども清潔に保つ
✔ 部屋はこまめに掃除し、湿度は50%前後に保つ


食事とストレスケア

✔ 食物アレルギーの有無は医師の指導のもと確認
✔ 十分な睡眠と規則正しい生活が症状安定の鍵




よくある質問(Q&A)

Q. ステロイドを塗るのが心配です…

→ 医師の指示に従えば、安全に使用できます。症状に応じて使い分けを行い、必要な期間だけ使用します。


Q. 食物アレルギーが原因ではないですか?

→ 一部のお子さんに関係することはありますが、主な原因は皮膚のバリア機能の低下です。成長期のお子さんの食事制限を行うことは適正な成長を妨げることにもなりかねないため、親御さんの判断で食物除去は行わず、除去食は医師と相談のうえ慎重に行いましょう。


Q. 注射薬は安全ですか?

→ 生物学的製剤は6か月以上の小児にも使用可能で、効果と安全性は多数の臨床データで確認されています。


Q. アトピーは大人になったら治りますか?

→ 思春期以降に自然と軽快する方もいますが、環境や体質によっては続くケースもあります。継続的なケアが大切です。




まとめ|早期対応で、お子さまの肌と心を守りましょう

小児アトピー性皮膚炎は、早期から適切なケアと治療を行うことで症状をコントロールしやすくなります。

しょうのこどもクリニックでは、小児科専門医が一人ひとりのお子さまの体質や症状に合わせた治療とアドバイスを行っています。

「湿疹がなかなか治らない」「夜中にかゆがって眠れない」など、少しでも気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

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