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インフルエンザは、毎年11月頃から流行が始まり、年末から2月にかけてピークを迎える呼吸器の感染症です。年によっては9月などのすごく早い時期から流行がある年もあります。
特にお子さんは、気管支炎・肺炎・中耳炎・インフルエンザ脳症など、重い合併症を起こしやすく、入院が必要になるケースも珍しくありません。
ご家庭内でも、兄弟や保育園・学校での集団感染を通じて、大人へもうつる「二次感染」も多く見られます。
実際に、厚生労働省の統計によると、
こうしたデータからも、「子どもだけでなく家族全体の健康や生活を守るうえで、予防接種は大きな意味を持つ」と、私たちは考えています。
ワクチンの効果と持続時間について
ここからの「ワクチン」は現行の注射によるインフルエンザワクチンのことを指します。
近年日本でも摂取可能となった経鼻ワクチンについては後ほど述べていますのでご参照ください。
注射によるインフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」の一種で、接種後10〜14日ほどで体内に免疫ができ、約5か月間効果が持続するとされています。
その年の流行ウイルスとワクチン株の相性が良ければ、小児における予防効果は50〜80%という報告もあります。
接種の時期としては、10月中に1回目、11月中に2回目を完了しておくと、翌年の流行ピーク(1月〜2月)にしっかり備えられるといえるでしょう。
副反応について知っておきたいこと
ご心配の多い副反応についても、正しく知っておくことで、安心してご判断いただけます。
当院ではワクチン接種時間帯は午後の早い時間に設定しており、接種後数時間はクリニックが診療時間であるため、万が一の際にもすぐに対応できる体制を整えています。
また、以前は「卵アレルギーがあるとワクチンは受けられない」と言われた時期もありましたが、現在は、重度でなければ多くの方が接種可能となっています。ご心配な方は、事前にご相談ください。
接種しない場合のリスクと経済的負担
予防接種を受けないままインフルエンザにかかった場合、医療費や看病にかかる時間・お金も気になるところです。
東京都医師会の試算によると、お子さんが罹患した場合、
➡ 総額約27,000円の負担になるとされています。
一方、予防接種は1回あたり3,000〜4,000円程度、13歳未満は2回接種が基本ですので、予防的に受けておくほうが、費用対効果は高いと感じます。
接種のタイミングとスケジュール
13歳未満のお子さんは、3〜4週間あけて2回の接種が必要です。
そのため、1回目を10月上旬までに済ませ、2回目を11月上旬に受けておくと、12月〜2月の流行期にしっかり備えることができます。
当院では、スマホから簡単に2回分の予約が取れるシステムをご用意しています。
また、「急な発熱で来院できなくなった」「兄弟で予定を合わせたい」といった場合にも、柔軟にご相談いただけます。
針が苦手なお子さんには「経鼻ワクチン」という選択も
「注射が怖い」というお子さんもいますよね。
そういった場合には、鼻にスプレーする「フルミスト」という経鼻ワクチンも選択肢の一つです。(2024年に国内使用承認済み)。
フルミストは2歳以上18歳以下の方に点鼻で接種可能であり、かつ接種回数はいずれの年齢も1回の弱毒生インフルエンザワクチンです。他のワクチンと同時接種も可能です。
鼻から吸収されるこのワクチンは、効果の出始めが早く、針を使わないことから、小さなお子さんや注射に強い抵抗がある子には好まれています。
ただし、
などの制約があります。ご希望の場合は、必ず医師とご相談のうえ、事前にご予約をお願いいたします。
最後に|お子さんとご家族の安心のために
インフルエンザは「ただの風邪」とは違い、重症化や合併症を防ぐための予防がとても大切です。逆に言うとワクチンにより予防が可能な感染症、とも言えます。
重篤な合併症であるインフルエンザ脳症は抗インフルエンザウイルス薬を投与しても予防できないことが分かっているため、唯一医学的な予防手段があるとすればそれはワクチン接種です。